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風力発電ビジネスを「リスクの低い事業」にするために

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小形風力発電における自治体の規制について

55円/kWhという魔物

 これまで太陽光発電の買取価格は40円/kWh(全量買取)に始まり、段階的に下がったものの収益性が十分期待できるレベルでした。しかし平成28年度24円/kWh,平成29年度は21円/kWhと大幅に下がり、太陽光発電での収益の確保は難しくなってきています。

 一方、太陽光発電は分散性からメガソーラー規模(1000kW以上)だけでなく低圧(200V)接続で電気主任技術者も必要のない野立てソーラーまで、コスト差は出にくく個人や地域企業、中小企業などが低圧野立てソーラーに投資し、野立てソーラーを大量開発し投資家向けに分譲する企業も多数登場しました。(※但し、同一の敷地に実質同一事業者での低圧野立てソーラーを設置することは、FIT法での分割禁止ルールができた為、現状はできません)

 では次の投資ターゲットは何か?投資規模を低圧野立てソーラー数千万円規模と考えますと、小水力、小規模地熱発電(温泉発電)、小型バイオマス発電はそれぞれ非常にハードルが高い為、「買取価格が高い」「環境アセス等の開発規制が無い」このような理由から、最近、異常なまでに小形風力バブルとなっているようです。

特に買取価格55円/kWh(税別)は固定価格買取制度の価格の中でも突出して高い事から、その数字に取り憑かれてしまっているような状況に見えます。


秋田県大規模ウィンドファームの前に設置された小形風車群(24基)


秋田県潟上海岸に設置された小形風車(大型風車のすぐ近く)

青森県内のウィンドファーム近く

垂直軸型(手前)とプロペラ型小形風車(奥左の4基)
右奥の風車は大型風車(750kW)

非常に厳しい自治体のガイドライン

一方、急激にブームになった矢先に、各地の自治体で条例、ガイドラインが制定されはじめました。これまで大型風力においても中小規模(環境アセス{法アセス}対象規模以下)で一部の自治体において、ガイドラインの制定はありました。
例:にかほ市、田原市、稚内市、長野県、鹿児島県
しかし、小形風力のガイドラインは大型風力のガイドラインと比較してもかなり厳しい内容となっています。
大型風力発電では一部の乱開発が原因で自治体のガイドラインができたという側面があります。大規模ウィンドファームの環境アセスメント(法アセス)もやはり乱開発が一因とも言われています。
つまり、
乱開発=自治体の条例、ガイドラインなどでの規制
は必然のものになります

現在、小形風力を対象としたガイドラインを制定した自治体は
・青森県横浜町(2016年10月)
・青森県大間町(2016年10月)
・青森県東通村(2016年11月)
・青森県野辺地町(2017年1月)
・青森県深浦町(2017年2月)

また、制定の予定は
・長崎県五島市
と青森県を起点に急速に広がりを見せています。
※2017年3月現在、確認されたもの

報道によると(新エネルギー新聞)このガイドラインの発端となった青森県横浜町では小形風力発電機の事故が生じたこと、この風車と民家が非常に近かった事が理由のひとつのようです。
(記事) 新エネルギー新聞
 【ルポ】青森県横浜町の「小形風力ガイドライン」を追う 

この問題については統計的にも問題点が見えてきます
2016年11月末までの設備認定状況

横浜町 稼働2 設備認定 220
大間町 稼働4 設備認定 117
東通村 稼働1 設備認定 7
深浦町 稼働0 設備認定 65
野辺地町 稼働0 設備認定 50
五島市 稼働0 設備認定 160


設備認定が50件以上の自治体




また、自治体のガイドラインが制定されたエリアの多くは昔から大型風力発電所があり、比較的自治体、地域住民に理解が得やすい場所と考えます。

このような点も踏まえて、小形風力発電開発業者には丁寧な開発を望みたいと思います。

このままですと1年以内に小形風力の普及は完全に止まってしまうと考えます。

以下の写真は小形風力発電ガイドラインが制定された自治体にある既存大型風力発電所です

【青森県横浜町】






【大間町】


【東通村】




【野辺地町】


【深浦町】





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