ドップラーライダー用燃料電池
メタノールを用いる燃料電池(DMFC)
一定のハブ高さ以上の風車を採用する場合、ウィンドファーム認証においてドップラーライダーによる長期観測(1年以上)が必要となっています(2019年以降)
この為、ライダー用の電源も1年間の安定供給が必要となります
当社ではドップラーライダー計測サービスにおいて信頼性の高い燃料電池(DMFC)を採用しています
※当社データ提供サービス用に使用しています(燃料電池の販売やレンタルは行っていません)
メリット
液体燃料(メタノール)で扱いやすい
ドップラーライダーの消費電力レベルに適している
(50W~100W)
火気が発生しない
燃料電池(DMFC)は気象観測、停電地域の信号、監視カメラ電源など小出力の電源として広く使われています。ドップラーライダーの消費電力レベルでも燃料電池が適しています
当社ではDMFCを採用し計測サービスに用いています(※燃料電池機器の販売は行っておりません)
ドップラーライダーの長期間観測(1年間以上)は風力発電の認証における制度変更がまもない為、まだ実績が少なく、燃料電池についても長期間連続稼働の事例は少ないため、故障停止などの事例も散見されます。このため、運用に関しては十分な事前検証と稼働後の管理が必要です。また、極寒地区の場合、低温時の考慮が必要な場合があります。
(当社でも燃料電池の停止・ライダー計測停止を経験しています)
DMFCはその設置方法、運用方法が適切であれば、長期間安定的に稼働できます
【当社の稼働実績】
[事例1]
場所:東北・国有林内(丘陵・平坦地)
想定計測日数:365日 ウィンドファーム認証の為、1年間計測
燃料電池仕様:DMFC(ダイレクトメタノール式)
稼働日数:406日
燃料電池稼働率:97%
ドップラーライダー交換、燃料電池交換時の停止を含む
期間中発電停止有り(2回発生、修理対応、原因特定済)
途中、各種改造工事の実施
気象条件(最寄りアメダス) 最低気温:-13.5℃ 最高気温: 34.3℃
60m高さにおけるデータ取得率:97.9%(ライダー動作時ベース)
MASTとの相関係数 約 0.98~0.99(10分値での評価)
[事例2」
場所:東北・国有林内(傾斜地)
想定計測日数:90日
稼働状況:94日
燃料電池稼働率:100%
60m高さにおけるデータ取得率:92.9%
一方、メタノールを定期的に補給する必要があり、積雪、豪雪地帯では燃料補給対策が必要です
現在、この対策を進めています
(ソーラーハイブリッド、他電源とのハイブリッド化)


